アパートを借りる時に最近よく聞くのが、敷金や礼金なし!初期費用なし!みたいな謳い文句のゼロゼロ賃貸っていうのがあります。
借りる側にとって安くなるのはいいのですが、何か裏があるのでは…と思ってしまいますよね。今回は、そんなゼロゼロ賃貸の仕組みについての情報です。
正しく理解することで、きっとあなたのお部屋探しのときに参考になると思います♪
なぜゼロゼロ賃貸にするのか?
そもそものお話で、なぜ?ゼロゼロ賃貸にするのか??という疑問がわいてきますよね?
入居する時はいいけど…退去する時にお金がかかるんじゃ…ないの?
そう思われている方も少なくないと思います。
ゼロゼロ賃貸にする理由としては、アパートに入りやすくして入居率を高めようとする不動産会社やオーナーの取り組みとしての貸し方の仕組みです。
オーナーからすれば、空いているお部屋は家賃が入りませんので、収益につながりません。つまり、入居してもらってはじめて家賃収入が入る訳です。
空いているよりは、住んでもらったほうがいい。そこで、敷金や礼金など入居するときに通常かかる費用をカットして、お部屋に入りやすくしたので、ぜひ、入居してください。という意味なんですね。
昔は、アパートや賃貸マンションの数が少なく、入居する人が多かった時代はオーナー側が有利になっていましたが、近年はアパート建築ラッシュで、アパート供給が多くなり、入居する人がアパートを選べるような時代になりました。
また、インターネットの情報でお部屋探しができるようになったことも大きいでしょう。
昔は賃貸雑誌しかありませんでしたので、情報が遅く狭く、空室の情報もなかなか届きにくかったのですが、最近は退去情報が出ると当日にでもインターネットで入居募集されているというスピード時代になりました。
このことで、空室情報がインターネット上で自由に見ることができ、引っ越ししたい人が自分が住みたい場所や家賃やその他の条件を検索でき、お部屋を選ぶことができるようになりました。
つまり、入居者に選んでもらう時代になったということでしょう。
ゼロゼロ賃貸のメリットとデメリットを教えて!?
なぜ、ゼロゼロ賃貸にするのか?ということは分かったと思いますが、その仕組みを理解することで、ゼロゼロ賃貸物件を探すこともできますし、こんなはずじゃなかった…ということも無くなるでしょう。
それでは、ゼロゼロ賃貸のメリットとデメリットをチェックしてみましょう!
ゼロゼロ賃貸のメリット
・初期費用が通常契約と比べて安い
・引っ越し費用が抑えられる
メリットとして当然かもしれませんが、初期費用が通常契約と比べて安いので引っ越し費用を合わせてもトータルで安価になることは間違いありません。
礼金や敷金などがなくなれば、10万円以上変わってきます。
20年以上昔だと、アパート契約するだけで、50万から100万円ぐらいかかっていた時代もあるようですので、本当に今の時代は入居者優位になったと感じます。
ゼロゼロ賃貸のデメリット
・短期間で解約すると違約金がかかる
・家賃保証会社への加入が必要
・退去するときに原状回復費用がかかることがある
・家賃が少し高く設定されていることがある
デメリットですが、携帯電話の契約のように短期で解約すると短期解約違約金が設定されていることが多いです。これは、入居の際にできるだけ費用を抑えているので、長く住んでほしいというオーナーや不動産会社の思いです。
違約金は通常、1ヵ月分から2ヶ月分必要になり、期間は1年から2年以内に解約したときにかかるケースが多いです。
また、連帯保証人ではなく、家賃保証会社に強制加入というシステムが多いです。
これは入居者が滞納したときに入居者に代わって家賃保証会社が家賃をオーナーへ支払うことで、オーナーは家賃を受け取ることができるため、本来滞納したときに充当される敷金や保証金などが必要なくなるため、初期費用などをカットできる訳です。
退去したときにお部屋のお掃除代が後から請求された…というトラブルも多いかと思いますが、ゼロゼロ賃貸の中には、退去したときに費用がかかるシステムもあるようです。
退去したときに費用がかかるかどうかは、契約する時に交わす契約書内に明記されているので、要チェックが必要です。
最後のデメリットとして、家賃が相場より少し高く設定されていることがあります。これはどういう事かと言いますと、礼金や敷金をカットした費用を家賃にオンするということです。
オンする考え方は…
礼金と敷金を合わせて5万円だったとします。
入居期間を2年とすると24ヶ月になりますので、
50,000円÷24ヶ月=2,083円
約2,000円を家賃にオンしているといことです。
実際にオンしているかどうかは分かりませんので、周辺の募集家賃と比べてみないと何とも言えませんし、2,000円ぐらいだったらいいかなぁ~という方もいると思います。
ということで、
メリットもあれば、デメリットもあります。どちらも理解することで、ゼロゼロ賃貸の仕組みが分かった上で契約することで、安心できますし、トラブルの無くなるでしょう。
ゼロゼロ賃貸の貸し方の中身のチェックが必要!?
ゼロゼロ賃貸といっても全国いろんな地域で使われていますが、貸し方の中身をチェックすることが大切です。
ゼロゼロ賃貸といってもすべて0円になるということはなく、しかも法律で決まっているルールもなく、各不動産会社やオーナーによってそれぞれ違いますので、ハッキリしていなく、分かりにくいです。
そこで、中身をチェックしてみましたので、ご参考にしてください。
・礼金・・・・・・〇
・前家賃・・・・・△
・仲介手数料・・・△
・火災保険料・・・△
・家賃保証料・・・△
・鍵交換費用・・・△
・室内消毒料・・・×
・室内抗菌料・・・×
・24時間緊急サポート・・△
以下は、入居中や入居後に考えられる費用
・退去時の原状回復費用・・・△
・短期解約違約金・・・・・・×
結構な項目と費用が入居時、入居中、退去時にかかることが分かります。
△は地域や貸方によって無料か有料になる項目
×は無料にならない項目
貸方は様々で大手不動産会社だと、システム利用料(約2,000円前後)を取って上記の項目のほとんどを無料にしているケースもあるようです。
いろんな項目があるので、ゼロゼロ賃貸を借りる際には費用がかかるかどうかを不動産会社に聞いてみるとハッキリします。
ポイントとしてお伝えすると、
・契約時にどの項目の費用がかかるのか?
・入居中にはどの項目の費用がかかるのか?
・退去する時にはいくらの費用がかかるのか?
ここのポイントを確認することで、安心できますし、トラブルも少なくなります。
室内消毒料や抗菌料については、任意のところが多いようです。
ゼロゼロ賃貸と普通の賃貸物件の初期費用を比べたら?
ゼロゼロ賃貸と普通の賃貸物件の初期費用の比較ですが、
家賃を5万円として
通常賃貸の場合
礼金1ヵ月、礼金1ヵ月、前家賃1ヵ月、仲介手数料1ヵ月、火災保険料、鍵交換費用、家賃保証料などで約29万円ほどかかります。
ゼロゼロ賃貸の場合
礼金なし、敷金なし、前家賃なし、仲介手数料1ヵ月、火災保険料、鍵交換費用、家賃保証料などで約14万円ほどになります。
29万円‐14万円=15万円の差です!
さらに地域によっては、仲介手数料や鍵交換費用、家賃保証料なども無料というところもあり、かなりの費用がカットされます。
ここまでくるとホテルを借りるようなイメージになりますよね。
以下で算出
火災保険料(2年)…2万円
鍵交換費用…1.5万円
家賃保証料…5万円
ゼロゼロ賃貸の退去費用ってどのぐらいかかる?
ゼロゼロ賃貸の退去費用ですが、これも地域や不動産会社、オーナーによって変わってきます。
ポイントをまとめると
・通常使用の場合は費用なし
・定額で●●円必要
・実費で清算
の3つのパターンのどれかになります。
・通常使用の場合は必要なし
これは普通にお部屋を使って住んでいれば、退去時の費用は家賃に含まれているので必要ないという解釈です。もし、このパターンでしたら安心できますので、契約してもいいでしょう。
ただし、故意過失といって、うっかり床を傷をつけてしまったとか、ドアを壊したり、壁に穴を開けたりすると、当然ですが別途請求されますので、綺麗に使ってくださいということですね。
・定額で●●円必要
これは契約で決められた費用を入居時か退去時に支払うことで、退去費用の清算となります。一般的には、保証金や定額クリーニング費用という項目になっていることが多く、家賃の1ヵ月から2ヶ月ぐらいで設定されています。
こちらも通常使用の場合は、定額費用以外には退去費用はかかりませんが、故意過失は別途請求されます。
・実費で清算
これは退去してから室内を確認して、使用状況に応じて退去費用を請求されるというパターンです。一番トラブルが多いため、あまりオススメできません。
というのが実費という概念が、不動産会社やオーナーによって違ってくるからです。
国土交通省から出ている原状回復をめぐるガイドラインにそった考え方の不動産会社やオーナーであれば、まだ、契約は可能ですが、その考え方がないときは注意が必要です。
実費精算といことでしたら、よく確認することが必要になります。
ゼロゼロ賃貸で入居したけど、退去時に高額を請求された…ということにならないようにしましょう。
まとめ
ゼロゼロ賃貸を借りる時は、
初期費用がどのぐらいかかるのか?
入居中にどんな費用がかかるのか?
退去するときにいくらかかるのか?
この3つのポイントを押さえて、賃貸の契約をすることで安心して入居することができます。
後々、こんなはずじゃ…とトラブルにならないように十分にチェックしてから契約しましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました!