あるケアワーカーさんは、一人暮らしの高齢者の部屋探しは大変だと言っています。
ある年齢以上になると、賃貸アパートを申し込んでも断られることが多いのだそうです。
それなら、高齢者の家探しは諦めるしかないのでしょうか?
そんなことはありません。
私はつい最近、85歳になる知り合いの女性が家探しをするのをお手伝いしました。
その経験を踏まえて、高齢者のための賃貸アパートの探し方をご紹介致しましょう。
実際には何歳まで借りられる?
実際には何歳まで借りられるかは、大家さんの判断次第です。大家さんさえオーケーと言ってくれれば、いいわけです。
ただ一般的には相当高齢で年金だけで生活している人の場合、家賃を滞納する可能性が高い、一人暮らしなら具合が悪くなって孤独死する可能性もあるというわけで敬遠されることがあるのです。
普通65歳ぐらいで退職して年金生活になる人が多いので、賃貸を借りにくくなるのは65歳ぐらいからです。
また保証人がいない場合に利用する家賃保証会社の審査は70歳を境に通りにくくなるので、70歳を過ぎると難しくなると考えるのが妥当ですね。
ケアワーカーさんが80歳くらいだとなかなか借りられるアパートがないと言っているのは誇張しているわけではないのです。
高齢者が賃貸を借りるための方法は?
高齢者だからといって賃貸アパートを借りることは全くできないわけではありません。
部屋探しを有利にするポイントは次のようになります。
- 比較的不動産の動きが少ない時期に、空き部屋になっているところを探す。
6月~8月には不動産の取引が少なく、しかも数か月も空き部屋になっているようなところが狙い目です。
大家さんは借り手がなくて困っているかもしれません。そのような場合には「高齢者でもいいですよ。」と言ってくれる可能性が高くなります。
- 近所に身内が住んでいて世話ができることをアピールする。
大家さんは高齢の借主が体調を崩しても駆けつける身内がいるならば安心することができます。
できれば不動産屋さんに行く時にも一緒に行ってもらうのがいいです。
- 確かな連帯保証人がいることを示す。
安定した収入のある身内が保証人であれば、賃貸の審査に通りやすくなります。
- 年金が少なくても預貯金があるときは残高証明書を提出する。
家賃滞納のリスクはないことを理解してもらうのに有効です。
- 公営の賃貸住宅に申し込む
都市再生機構の賃貸住宅なら初期費用は不要で保証人も要らないだけでなく高齢者でも申し込みができます。時間の余裕があるならば、申し込みをしてみるのもいいでしょう。
- 高齢者向けの賃貸マンションを借りる
サービス付き高齢者住宅が人気になっていますが、この場合はむしろ高齢者の方が歓迎されます。バリアフリーになっていてスタッフの訪問も受けられるので安心です。ただし家賃と維持費が高いのがネックです。
私が関わった高齢の女性は、8月という借り手に有利な時期に、数か月空いていた部屋を安い家賃で借りることができました。
大家さんが理解のある人だったことも幸いでしたが、近くに住む妹夫婦が不動産屋さんに一緒に行ってくれたことと、まだ現役で働いている弟が保証人を引き受けてくれたことでスムーズに契約ができました。
まとめ
65歳~70歳ぐらいの高齢者になると賃貸アパートを借りにくくなります。
大家さんが高齢の一人暮らしの人を敬遠する傾向があるからです。
ただし、近くに身内がいる、収入のある人が連帯保証人になれる、預貯金が十分あることなどを示すならば契約は進みやすくなります。
不動産の動きが少ない時期に空き部屋を捜すのもいい方法です。
高齢の方でも良い部屋を見つけることができたら嬉しいですね。