引っ越し準備は大変ですが、これからの新生活へのワクワク感も大きいですよね。
荷物をまとめて、家具を運び出して、部屋からものがなくなり始める時、ここで出てくる問題は・・・・
「掃除」
冷蔵庫や洗濯機など、あまり動かすことのない家具の下。シンクやコンロ、排水溝。
ついやるのをためらってしまったり、やる気がどこかに逃げてしまう方も多いのではないでしょうか?
「どこまで掃除すればいい?」
「全く掃除をしなかったらどうなるんだろう」
と考えたことのある方も少なくはないのではないでしょうか。
結論から言ってしまうと、退去時に全く掃除をしないのはNGです!
全く掃除をしないと、クリーニング費用が加算されたり、敷金返金がある物件に関しては返金してもらえないどころか、追加で支払わなくてはいけなくなる場合があります。
がっくりした方・・・
「やっぱりか・・・」と落ち込んだ方、きっといますよね。
そんな方のために!!
ここからは少しでもその落胆を減らすために掃除をすべき程度、クリーニング費用について簡単に解説していきたいと思います。
これから退去の予定がある方、クリーニング費用を追加で支払わないようにしたい方にもぜひご覧いただきたいと思います。
退去時には「原状回復」が必須!
「原状回復」って・・・? 物件の契約時などに毎回説明があり、重要規則にも記入がある「原状回復」。
原状回復とは
物件を借りた人の故意で起きた過失、違反、通常の使用の限度を超えるような使用をした時の復旧義務
つまり、普通に生活していてついてしまった汚れ・傷以外の過失によるもの(コーヒーのシミ、タバコ・ペットの匂い染み、壁の大部分の剥がれなどなど)を復旧するために修繕費用を払い対応する必要がある、ということです。
※ここで注意していただきたいのは、原状回復は借りる前の状態に戻すということではないということです!
この違いをしっかりと理解しておくことがとても大切です。この理由に関しては、のちのクリーニング費用の章で触れたいと思います。
これらの原状回復を退去時には行う必要があるといえます。
ここからは具体的に、汚れやすい場所の掃除をすべき程度について解説していきます。
○シンク周り
主に水アカ。蛇口、シンク周りに水アカがびっしりこびりついてしまっている場合にはうっすら見える程度になるまでの掃除をおすすめします。
水アカの汚れは、酷くなりすぎると使用範囲内での汚れとしてみなされない場合があります。
○お風呂場
汚れが目立ちやすい壁の色の物件は特に注意が必要です。石鹸などが飛び散った汚れや赤カビがある場合には目立ちにくくなるよう心がけましょう。
○換気扇(キッチン)
ほおっておくと掃除が厄介なのが換気扇。
あまりに汚れている場合には、シンク周りと同様、使用範囲内での汚れとしてみなされず、敷金から引かれてしまう場合があるので注意が必要です。
換気扇の汚れは主に油ですので、重曹を使うと簡単に汚れを落とすことができます。
○壁に開いてしまった穴、家具の跡
インテリアなどで、画鋲で開ける穴など、小さいものであればチェックされることは少ないようです。
ただ、釘などの大きい穴になってしまうと修繕の必要、または敷金からの差し引きの対象になるため、穴埋めのパテなどで埋めるといいでしょう。
家具の置き跡、または引きずった傷については使用範囲内として認められることが多いですが、明らかな凹み、くぼみがある場合には修復の対象になってしまします。
以上が注意するべき掃除箇所別のポイントでした。
人が生活するということは、ある程度の汚れや傷はつきものです。
借りた状態に戻す必要はありませんが、見た目をある程度までは整えていくことで、修繕の対象が減り、費用の負担も軽減できるといえるでしょう。
クリーニング費用はどこまで含まれている?
まず、クリーニング費用というのは、次の入居者へ部屋を綺麗な状態で引き渡すために行われるクリーニングの費用のこと。
主にキッチンやトイレ、浴室やなどの水回りの清掃、またはエアコンや換気扇の内部の洗浄などが含まれます。
※クリーニング費用については物件によって金額が変わってくること、あらかじめ金額が決まっていることもあるため、確認が必要です。
つまり、1の原状回復として行うべき掃除が不十分だと追加でクリーニング費用を支払わなければいけないということになります。
クリーニング費用を追加で支払わないためには、主に上記の該当箇所の掃除が必須となるわけです。
※家電の置き跡、家具の移動などによる傷(程度による)が、「原状回復」として修復の対象になりクリーニング費用の加算になってしまうことが・・・!
模様替えなどで動かす家具以外の大型家電の跡や、机やソファーなどの跡が業者や不動産によっては原状回復の修繕として費用に加算され、見積もりが驚くほど高額になってしまう場合があります。
そういう時には、見積もりは、国土交通省の現状回復のガイドラインにそって作られているか、ということをその場で確認しましょう!
場合によっては下がったり、値段を考え直してくれることがあります。
払う必要のないお金は、払う必要はありません。
納得して退去できるよう、ここはしっかり確認していきたいですね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
「退去時に掃除をしないとどうなるのか」
「どれくらい掃除をすればいいのか」
「クリーニング費用とは何か」
これらの疑問が、少しでも解消されていたら嬉しいです。
今まで住んだ部屋、たくさんの思い出があると思います。
お世話になった感謝を込めて、ある程度の掃除をして退去することが必要以上のお金も払うこともなく、すっきりした気持ちで新しい生活を迎えられるいい行動になるでしょう。
ぜひ、できることから取り組んでみてください。